先日開催された「第8回 箱根古道と駅伝の道ウルトラウォーキング」の公式レポートが公開されていました。
結果を見て、かなり驚きました。
出場者346人に対して、ゴールしたのは159人。
完歩率は50%を切る46%。
さらに各エイドの通過人数を見ると、
第1エイド:344人
第2エイド:329人
第3エイド:247人
第4エイド:160人
ゴール:159人
となっています。
通過率では、
第1エイド:99.4%
第2エイド:95.1%
第3エイド:71.4%
第4エイド:46.2%
ゴール:46.0%
第3エイドあたりから一気に人数が減っています。
コースは東京・お台場から神奈川県へ向かい、約90km地点の箱根湯本までは比較的低い標高を進みます。
ただ、最後の約10kmで状況が一変します。
箱根湯本付近からゴールの芦ノ湖まで一気に登っていくコースで、標高図ではゴール付近が700mを超えています。
主催者自身も公式サイトで、ラストについて「箱根古道の険しい急坂を上って芦ノ湖へ」と案内しているコースです。
しかも今年は、そこに悪天候が重なったようです。
公式の大会結果レポートにも、
「90kmを超えてからの古道では大雨に降られ一層険しい道のりになっていたのではないでしょうか」
と書かれています。
確かに最後の登りは厳しそうですし、そこに激しい雨まで重なったのであれば、完歩率46%という数字も納得できます。
ただ、レポートをもう少し見ていて気になる数字がありました。
最終完歩者が25時間33分。
「あれ?」と思って大会の制限時間を確認すると、26時間30分です。
つまり最終完歩者が制限時間の57分前にゴールして、その後は誰もゴールしていません。
「最後の人が制限時間の約1時間前にゴールして、その後誰もゴールしてないとかある?」
と思って調べてみると、理由が見えてきました。
参加された方やボランティアさんのレポートをいくつか読んでみると、早朝4時ごろから雨が降り始め、その後かなり天候が悪化したようです。
実際に完歩した方のYAMAPには、第4エイドの約89km地点について、大雨予報のため本来15時だった関門が13時30分へ1時間30分繰り上げられたと記録されています。
さらに、そこから先の箱根古道については、雨水によって石畳が「池、川、滝」のような状態になっていたとも書かれていました。
別の参加者は、第4エイドに14時に到着したものの、関門が15時から13時30分へ変更されていたため、89km地点で競技終了になっています。
また、100kmウォーク経験者でも、雨と強風の中でこれから箱根古道へ入ることのリスクを考えて、途中リタイアを選択したという記録がありました。
その方は67kmの第3エイドを通過した後、湘南大橋付近の強風なども経験し、「荒天の中で慣れない道を登るリスク」を考えて86km付近でリタイアしています。
悪天候によって最後の箱根古道の危険度がかなり上がり、
・まだ歩ける余力があっても安全を考えてリタイアした人
・関門繰り上げによって第4エイドで競技終了となった人
・そこへ到達するまでに疲労や天候で断念した人
そういった参加者もかなり含まれていると思われます。
そして、特に象徴的なのが、
第4エイド160人 → ゴール159人
という数字です。
最後の箱根登りでは、ほとんどリタイアしていません。
こんな厳しい状況の中、第4エイドを通過した人のほとんどがゴールしているという、猛者たちのすごみが見えてきますね。
公式設定では、第4エイド箱根湯本の関門は15時、ゴールは19時、全体の制限時間は26時間30分。
今年は時間切れギリギリまで参加者を進ませるのではなく、悪天候の中でこの先の箱根古道へ入る危険性を考え、途中段階でかなり厳しい判断が行われた大会だったようです。
こうして結果だけでなく当日の状況まで見ていくと、完歩率46%、最終完歩25時間33分、第4エイド160人→ゴール159人という一見不思議な数字にも納得できます。
約90km歩いた後に、悪天候の中で箱根古道を登るというかなり厳しい状況。
完歩された方はもちろん、途中で安全を考えてリタイアされた方も、本当にお疲れさまでした!
